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週報です。うるう年の29日を乗り越えて、いつの間にか3月に入っちゃいました。この2月から3月を跨いで、ぼくは鳥取・大山町(だいせんちょう)にきております。

ブロガーインレジデンスに参加し、「のまど間」というお城(ワーキングスペース)付きのシェアハウスに滞在しながら、「まちづくり」「移住」をテーマとしたちょっとした取材などをさせてもらってます。詳しくは、こちらをどうぞ。

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「のまど間」のお城(ワーキングスペース)のほう。Wi-Fiも完備されてます。
 
東京からサテライトオフィスを置き、大山町の番組制作を主に手がけ、テレビでのまちづくりを進める「アマゾンラテルナ」。移住交流サテライトセンターとなっている「まぶや」で、場づくり、地域コーディーネートを長年進めている「築き会」。長田集落にある分校を利活用し、アートとデザインの視点を取り入れた新たなカタチの教育にいどむ「ガガガ学校」。半漁半猟で、海と山の「食」を楽しむ高見さん。

もうここに書ききれないほどの魅力的な人と、ケーススタディ的に学びとなる事例の数々が、大山町にはあり、(仕事をしながらというのもあり)やはり1週間の滞在ではちょっと足りないなぁ、ここを去るのが寂しくなります。

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解体したてのイノシシ肉を、塩麹で漬け、豪快に焼く、そして、削ぐ。うまい。

大山町の地域おこし協力隊のメンバーに大変お世話になっていて、取材調整や現地でのアテンドなどの手厚いサポートがあり、かなり充実した1週間を過ごすことができました。特にお世話になっていたのは、ブロガーインレジデンス担当の薮田さんです。

兵庫・淡路出身で、元々は税関に勤めていた薮田さん。その仕事を通じて、3年ほど鳥取に住んでいた体験もあって、大山町にIターン移住して、地域おこし協力隊に就任。のまど間の管理人をしていたり、長田集落の古民家を活用した(実は購入した)起業に向けての準備も進めています。

そんな薮田さんと、最終日の6日に「UI RADIO」をやるので、よければ覗いてみてください。大山町はもちろん、移住にまつわる話などをお聞きできればと思っています。

移動手段のない貧弱ぼくは、薮田さんにあちこち連れていってもらったのですが、その中で、こんな話が出ました。「わたしは、あまり移住と思って、大山町に来ていない。どちらかというと、引越しという感覚」と薮田さんが口にしました。

「移住」と「引越し」は似ているようで、ちょっと違う。そんな気がするので、この言葉について考えてみたいと思います。

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こっちの大山暮らし」より。イラストがかわいい。

たくさんの地方移住経験者の話を聞いていると、共通して見えてくるのは「フットワーク」が軽いということです。「定住・永住」という言葉を、よい意味で重く捉えることなく、地域に入っていってる印象を受けます。そういう人たちのコミュニケーション能力たるや。彼らは、そもそも「どこに行っても、なんとかやっていける」というタフな人が多い気がします。

そんな動き方ができる人にとっては、やはり気持ちとして「引越し」くらいのなのかもしれません。傍からみれば、それは「移住」だとしても。実は、その「引越し」ぐらいのカジュアルさが、最近の「移住」という言葉に相当するようになってきたのだとも思います。

かつての「移住」は、先ほども触れたように、「定住・永住」が根底にあって、かつ海外や沖縄のような“遠方への移動”を意味していたようです。また、若者というよりは、リタイア前後の人たちの決死の選択肢でもあったかもしれません。

今では、20〜30代の若者が、カジュアルに、(交通機関の発達などもあり)国内でも足を運びやすい地方へ移り住む。というのが、「移住」というように捉えられることが多くなったのではないでしょうか。

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大山寺、大神山神社をめざして、山をちょっと登ったりもしました。ここは、出発地点の風景。

ここで触れたのは、そもそも「移住」の言葉がもつ意味が、時代とともに少しずつ変化しているということ。では、あらためて、「移住」と「引越し」の違いについて。

移住には「新たな暮らしのチャレンジがある」、これに尽きるのではないかと思っています。都会と田舎で、生活環境が変われば、当然インフラも変わるので、新しいライフスタイルを受入れなくてはいけません。ポジティブ面でも、ネガティブ面でも。風土が違えば、文化も違い、コミュニケーション方法もそれまでとは同じようにはいかない。

暮らしの中に仕事があるという意味では、これまでとは違った仕事に就く、のもチャレンジのひとつだと思います。仕事をつくっての起業はもちろん、同じ業種でもあっても土地が変わって、働き方が変われば、それも挑まなくてはいけないものでしょう。


その意味で、フロティンア精神のもとに移り住むというのが「移住」。それに対して、ただの転勤で、地方都市に移って、なんら都会にいたときと変わらずに、生活や仕事をこなすのは「引越し」と呼べる気がします。つまりは、移住前の暮らし(生活や仕事)のパッケージをあまり変えずに、地域を変えるのが「引越し」であるとぼくは思っています。

ここらへんは、ほんと繊細な話で、確実な定義はないとも思ってはいまして、言ってしまえば本人がその行為を「移住」とするのか「引越し」とするのか、の判断でいいはずですし、他人のことをとやかく言えるわけはありません。

とはいえ、地方創世の流れによって、「移住」という言葉がファッション化されつつあるのも否めないなか、「そもそも移住って何だっけ?」と各々が考えることは必要なはずです。それは、誰のためでもなく、自分のために考えるんです。世間一般が醸しだしている“意味”に惑われないためにも。


とまあ、引き続きではありますが、「移住」の自由研究は進めつつ、「だれと、どこで、なにをして、暮らす?」という問いについて、考えていければなぁ、とあらためて思った、大山町でした。(無理矢理な終わらせ方ですが笑)

さてさて、ついでに、ずうずうしくも、お知らせです。3月は、京都、兵庫、東京にて、自由研究している「商店街」「はたらき方」「移住」についてアウトプットする場を、ありがたくも設けてもらっています。もしご興味あるかたいましたら、ぜひ足を運んでもらえるとうれしいです。お話できるのを楽しみにしています。

【3月7日】
商店街ナイト(第二回)「商店街の情報発信を考える」
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マチノコト」でライターとして関わらせてもらったり、「焦点街」づくりを進める立場として、まちなかで活動する人を引き寄せる情報発信について、参加者の方と一緒に考えていければと思っています。

 
【3月9日】
ローカルナイト「沖縄ナイト」ー京都で「沖縄」と出会うー
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どの地域にも、地域におけるキープレーヤーや情報センターのような場所があって、はじめて、地域との関わりを深められたり、場合によってはUIターン移住にもつながっていく。沖縄にどんな人や取組み、場所があるのかを、株式会社ルーツの木下さんとご紹介しつつ、地域課題についても参加者の方と考える時間も楽しみたいです。
 
 
【3月10日】
自分なりの地域との付き合い方ー福岡県上毛町ワーキングステイのリアル体験から考える、わたしにとっての◯◯と◯◯の黄金比とは? 
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去年、参加させてもらった福岡・上毛町ワーキングステイ。この町を起点に、ワーキングステイ先輩である「メガネと、」のタカハシタカシさんと、「Think Thank」管理人の東信史さんといっしょに、”移住しない地域との付き合い方”について考えていければと思います。特別ゲストもあり?

 
【3月11日】
マチトーーク!vol. 05 〜沖縄で“チャンプルー”されていないもの〜 feat.ソーメンナイト 
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 ぼくが「場づくり(コミュニティデザイン)」において、国内で気になるスペースの3本の指にはいる「amare」にて、おそれ多くも、沖縄の場づくりについての話をさせてもらいます。深堀りしていけば、一昨年ポリタスに寄稿した基地の話にもつながるのではないかと思ってます。ソーメン=ソーシャルなメンズのことらしいです。今回はその“チャンプルー”編。
 
 
【3月25日】 
しごと×移住ナイト
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東京・移住ガーデンにて、「クラウドワークス」と「仕事旅行社」がタッグを組んで、移住における仕事や働き方についてのトークイベントが行われます。移住においては「仕事」だけなく、「コミュニティ」や「住まい」など、さまざまな観点も必要になるはずなので、ぼくはそういった移住全体における話をちょぴりさせてもらいます。「移住ってなんだろう?」を考えたい方にもおすすめです。

 
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